「ねぇ、『|深爪矯正(ふかづめきょうせい)』って知ってる?」と、知人や友人に尋ねると決まって「なぁに?『|深爪矯正(ふかづめきょうせい)』って?」と答えが返ってきます。そしてわずかな沈黙の後に「あ!わかった!『歯の矯正』のみたいに『深爪』を『深爪』じゃなくするの?」と、答えてくれます。
そうなんです。私は、ぜひとも「歯の矯正(歯列矯正)」のように「|深爪矯正(ふかづめきょうせい)」が世の中に浸透していってほしいのです。
出来れば早く・・・。
どうしてそのように思うのかと申しますと、「ネイルケア全般」つまり「爪に何かをする事」は日本では未だにまだまだ「不良のする事」という認識が残念ながら残っているといえるのではないでしょうか。「そんな事にお金をかけて・・・」と軽蔑する人もいるでしょう。
ところが「歯の矯正」と言ったらどうでしょう。
例えば受験や就職の面接に器具を付けていたとしても「歯の矯正しているのね。」と、思ってもらえるだけ。なんて羨ましい事だろう・・・と、私は思うのです。
「それは、歯列が悪いと胃に負担かけたり頭痛がしたりして身体にも影響があるし、成長期に取り付けるのも良いとされているから学校でも認知しているってことでしょ?」「社会人は面接の印象にも歯並びってあると思うし。」
・・・確かにそうだと思います。
けれども「|深爪矯正(ふかづめきょうせい)」にも似たような事が言えると思うのです。
小さい頃からの「ストレス」による噛み癖。
とても気を遣うお子さん時代を過ごされたり、繊細な心の持ち主でいらっしゃると思います。大人になって人前に出ることが多くなり「噛み癖」は減ったとしても仕事や人間関係による「ストレス」から来る「心の痛み」の矛先は爪をいじる事で解消。
けれども、それをしてしまうたびに罪悪感や後悔の思いが押し寄せてしまい「ストレスの重複」になってしまうと思うのです。
「ストレス」は色々な身体の部分に影響すると思います。たとえば実際、病が回復していたとしても「ストレス」が原因で回復の速度が足踏みしてしまったご経験がおありの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ネイル矯正をされた方や、されている途中の方が「爪矯正をするようになってからお肌の調子が良くなった気がする。」「最近良く眠れるようになった。」「胃痛がなくなった。」「肩こりがなくなってきた。」と、おっしゃってくださるのですが、それは「ネイル矯正」が直接お肌や肩こりや胃痛に関係した訳でなく、今までの悩みの種だった「爪コンプレックス」が「綺麗な爪」に変身を遂げていくことで心の中が生き生きし、お仕事や人間関係での悩みや辛かった事があっても跳ね返せたり、また「爪のオシャレ」にそのストレスをシフトして解消していただく事で日々のモチベーションをあげていただいて「ストレスを溜めない」サイクルを定着していただいた事で引き起こした結果、「ご自分の努力のよる事実」だと思うのです。
また、爪矯正をご希望されるお客様からこんな事を伺った事もあります。
「会社の面接にひびくのです。」
遠い昔の話になりますが、私も会社面接を受ける際の練習時に「腰掛けた後に手は右手を下にして膝の上に置く」と指導を受けました。そう、面接では深爪が隠せる「ドラえもんの手」は「タブー」になってしまうという事です。
そんなに「深爪」が面接に影響するものなのか、面接する側になったりする事がある知人に尋ねてみると、「あぁ、確かに書類渡してくれる時とかにチラっと深爪が見えちゃったりすると『この子、爪を噛む癖がある子なんだな。』とは思っちゃうね。うちはそれで何か言うとかはないけれど、厳しいところ(会社)はチェックされたりすることもあるかもね。」との事でした。
今まで、何人もの「深爪さん」の矯正に携わらせていただきましたが、「深爪で悩まれていらっしゃる方」って、皆さんとても気配り上手でそして知的で可愛らしい方やお綺麗な方ばかりなんです。なのに、どうして「深爪」なだけで面接でマイナスにとられて偏見視されなければならないのか悔しくてなりません。
最近の企業さんの面接は「ポイント式」がベースな事も多いと聞きました。いつの日か「ネイル矯正」が「歯列矯正」のように世に広まって、学校でも「進路活動の為に」と「許可書」を出してもらえて「面接」に備えて堂々と矯正出来る日を送れる時代が来るように、この本を読んでくださった皆さんやそしてネイリストの方にお願いしたく思います。
「それがいつの日になるか・・・」と、つい遠く思ってしまうのですが「未来は明るい」と一つ感じている例があります。
髪の毛の話になりますが十年ちょっと前「縮毛矯正」は殆どの中高学校が「パーマ」という概念で「禁止」または「注意」という体制になっておりました。
けれども近年では保護者からの一筆や申請のアクションにより「生まれつき強度な癖毛の為、手入れの問題・本人の心の問題(イジメなど)から「縮毛矯正」を致しました。」という報告で「許可」または「許可書」を発行するという公立・私立学校も増えてきたと耳にしております。私は美容師現役の時に「あまり真っ直ぐにならないようにお願いします。学校にバレちゃうと大変なんで・・・。」とお子さん連れでいらしてくださっていたお客様が数人いらっしゃいまして、「ちょっと癖があるような地毛」のようなお仕上げの縮毛矯正やストレートパーマをさせていただいてました。
それが、現在は「学校公認」で縮毛矯正やストレートパーマがかけられるなんて、なんて素敵な事なのでしょう!
何年か後、「|爪矯正(つめきょうせい)許可書を学校から出してもらったので・・・」「職場から矯正許可が受けられたんで・・・」なんて会話をお客様と出来るようになれるのが「夢」ではなく「現実」になれるように、これからも頑張って専念させていただきたく思います。
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